
丘の上に行く途中で見つけた破れた提灯のようなホウズキ。綺麗だけど提灯の中の実は熟しきって腐っていた。
むかしむかしあるところに、ホウズキを使ったある遊びがあった。ホウズキの丸い橙色の実を両手の親指と人差し指を使って時間をかけて十分揉んだ後、中身がどろどろになってきたのを見計らって、ヘタの部分に楊枝を突き刺し、中身を全部きれいに取り去るのだが、これには多少スキルが必要で、たびたび途中で爆発させてしまうのであった。首尾よく中身を全部出すことができると、ホウズキは小さな風船のようになった。それを口に含みブーブーと鳴らすのであった。それが目的で、それで終わり。今でも誰かホウズキを鳴らせる人いるかな。もう一度聞いてみたいあのなんとも奇妙な音。
21/9/8 8:40 OLYMPUS TG-6 w/FD-1, f=18mm f4.9 1/100 ISO160
