フォトマスターEX認定コース(合格まで)  2011. 4. 9 記 PhotMasterEX
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 フォトマスター検定(フォト検定)と言うものがあることを、会社の先輩Aさんから教えていただいたのは2年くらい前のことでした。せっかく写真をやっているのだから、自分の勉強のため、腕試しにもなると思って受験を考えたのです。当初は2級くらいから徐々にレベルアップして行けばいいかな、と軽い気持ちだったのです。ところがAさんは、すでにエキスパートの資格を取得していた事がわかったのです。Aさんは年齢も私に近く、急にライバル意識が湧いて来たのです。それで私もエキスパートを目指すことにしました。その時点で2級、準1級は全く私の頭の中から消えました。1級に合格することがエキスパートの受験資格です。それで最初から平成22年の第8回フォトマスター検定で1級を受験することになったわけです。そして1級に受かった後も写真論などについて勉強しました。
 おかげで写真について、技術面だけでなく、今まで知らなかった何かが身に付いたような気がします。それは私にとって新しい発見であり、この検定を通じて大きな収穫でした。

 この検定試験はまだ歴史も浅く参考になる資料も少ないと思います。そのため、とくにEX認定コースについては試験の評価基準、合格基準もよくわかりません。以下この検定の提出書類について、私のやった事をご紹介いたします。これから受験される方の参考になれば幸いです。 参考書

1.写真活動関係経歴書・証明書

2.審査用写真の選定

3.小論文

4.検定の流れ




1.写真活動関係経歴書・証明書

 アマチュアにとって一番障害となるのがこの写真活動歴の証明でしょう。フォトマスター1級までは勉強すれば合格しますが、エキスパートでは写真家としての実力、経験が問われます。つまり他の級はたとえ不合格だったとしても、再受験すればよいのですが、エキスパートの場合、その性格上、不合格と判定された場合、容易にリベンジできないと言うことです。つまり崖っぷち。落ちたら終わりです。しかも受験料は(総合の場合)1万円です。
 試験では以下の四つの経歴のうちひとつ以上を提示しなくてはなりません。
  1. リーダー、撮影指導、講師役などの指導経歴
  2. コンクール、写真展における受賞経歴
  3. 個展開催、印刷物掲載など作品発表歴
  4. その他の写真活動歴
活動を証明する掲載誌など ひとつだけで良いと言うことですから間口は広いと思います。一般アマチュアにもかなり可能性があると言うことです。ただしその経歴を証明するものが必要です。 私の場合、「指導経歴」はありません。色々考えた末、資料としては少し古いのですが、飛行機の写真を山ほど撮っていたころ、よく投稿していたクレジットの入った雑誌のコピーと、フォトコンテストにて佳作の賞状のコピー、それに写真が採用された横浜市のポスターを提出、その他の写真活動歴として、さらに当ホームページのURL(myhill.wetwing.com)を提示しました。試験の評価基準がわからないので、色々提出しておいた方が確率は上がると考えました。
 もしこれらが経歴として評価されなかった場合には、すべて終わり、さようならです。

2.審査用写真の選定

審査用写真 1ジャンル5枚の審査用四つ切またはA4サイズにプリントされた作品を提出する必要があります。「総合」で受ける場合には3ジャンルが必要です。この3ジャンルはあまりにも似かよっていると問題があります。たとえば「航空機・鉄道・船」では同じ「乗り物」でくくられてしまうため総合力を示すサンプルとしては不足でしょう。1ジャンルだけを決めて受験することもできますが、私の場合、「総合」を狙うため、ちょっと微妙ですが、分野を「航空機・野鳥・昆虫」の3ジャンルとしました。
 この3ジャンルから各5枚、トータル15枚を選定する作業はかなり時間がかかります。とくにA4の大きさのプリントに慣れていないと、PC上でブラウズして良いと思って選んだ写真が、実は大きくプリントして見たらつまらない写真だったということが起こります。またその逆に思わぬ発見をすることもあります。実際私の場合、15枚選ぶために、40枚以上プリントしました。また写真を選ぶにあたって、次のようなことに注意しました。

  1. 少しでもぶれていたり、ピンボケの写真は選ばない。たとえ意図的であったとしても。・・・もっとも基本的なことですが大切なことです。あまり奇をてらった写真もこの場合良くないと考えました。

  2. 被写体の美しさに頼るような写真は選ばない。・・・たとえば野鳥の写真の選定にあたって、敢えてカワセミの写真は排除しました。

  3. 似たようなアングル、似たような構図、似たようなテーマの写真を重複して選ばないようにする。・・・受験者の実力を判定するためのものですから、色々な写真が撮れるという事をアピールすべきと思います。

  4. あまり芸術性に囚われない。・・・芸術性を評価するだけが目的でなく、写真家としてのスキルを検定するものだと思います。
 出力は自分の好みの仕上がりになるように家のインクジェットでプリントしました。プリンターはエプソンのPM-G860で、用紙はちょっと贅沢してクリスピアを使用しました。画像を調整してプリントするだけでも大変な作業ですが、完成したプリント写真それぞれの「審査用作品データカード」にデータを記入するのにまた時間がかかります。記入する項目は、

受験番号・氏名・撮影ジャンル・作品の題名・カメラメーカー機種名・カメラの種類・使用レンズ・撮影時の焦点距離・レンズメーカー名・測光方式露出補正・シャッター速度絞り値・撮影に日時・天候・使用したアクセサリー・画質モード圧縮率・ホワイトバランス・デジタルプリントの方法

 間違いが無いように慎重に記入します。とくにそれぞれの作品の題名には「作品の説明」と言う役割もありますから、よく考えて題名をつけた方が良いと思います。参考ですが、私の場合、「XXする○○」というような題名の付け方が多くなりました。たとえば「早暁に飛翔するアオサギ」みたいに。

 もし提出した作品が合格レベルに達してなかったら、それが実力なわけですから、当分再挑戦はあきらめるしかありません。落ちたからと言って、何を基準にまた別の15点を選び出す事ができましょう。何度も言いますがフォトマスターEXは一発勝負だと思います。

3.小論文

 小論文はエキスパート検定で唯一の筆記試験です。写真の経験とかスキルではありません。自分の考え方を文章にするだけですから、ここでポイントを稼ぎたいところです。小論文と言っても1200文字以下、つまり原稿用紙3枚ですから、自分の言いたい事をひとつに絞って、さらに簡単にまとめなければなりません。その都度テーマが与えられますが、私の時の小論文テーマは「優れた作品とは何か」でした。またジャンルをひとつ選ばなければなりませんので、「野鳥」を選びました。
 実はそれまで写真の善し悪しなんて考えたことが無かったのです、と言うより写真に対しそれほど正面から向き合ったことはありませんでした。そこでまた勉強です。本を読みました。写真論に関するものを3冊ほど。
 論文でも起承転結は必要です。またこの手の試験では文字数制限ぎりぎりまで書くのが良いとされています。所定の提出用原稿用紙3枚が用意されているのですが、まずはPCに向かってワープロで一気に書き上げます。そして何度も読み直して訂正して、文章が完成してから所定の原稿用紙の上に黒のボールペンで清書しました。下はその実際に提出した原稿の最初のページです。ふだん手書きに慣れてないものだから、たった原稿用紙3枚でもけっこう肩がこります。字はだんだんきたなくなります。もうここまでくると疲れて、字のきたなさは妥協、審査員に習字の先生がいないことを祈るのでした。

小論文

4.検定の流れ

平成22年11月21日 フォトマスター1級試験受験
平成22年12月1日 フォトマスター試験解答発表
平成22年12月22日 「フォトマスター1級」の合格通知があり、EXの受験案内・願書の請求はがき同封
平成23年1月5日受験案内・願書請求のはがき投函
平成23年1月中旬受験案内・願書(受験料送金用郵便振替用紙、受験票兼受験申請書、写真活動関係経歴書用紙、小論文用紙、審査用作品データカード、書類提出用封筒)を受領
平成23年1月〜2月上作品の選出、プリント、小論文その他受験書類作成
平成23年2月4日受験書類送付、受験料10,000円送金 合格証
平成23年2月28日応募締切日
       1ヶ月間 審査期間
平成23年3月30日「フォトマスターEX」合格通知受領
平成23年4月14日「フォトマスターEX」合格証(カード)受領


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