冬鳥たちが去った静けさに、人通りの少ない小川沿いを歩けば、時々聞こえるウグイスの声は清らかに流れる水の音と調和してますます季節を演出していた。歩道より一段低くなったほの暗い流れを覗くと、かぶさるようにうっそうと茂る雑木林の隙間から落ちる一条の光が、超低速でじわじわと石盤をなめているカワニナにスポットライトをあてた。光に切り取られた平面に描くカワニナの足跡はキトラ古墳の壁画を彷彿とさせた。
カメラを構えているとカメラを持ったお散歩おじさんがやってきた。
「何かいるんですか」
「いや、何も」
19/4/13 12:08 OLYMPUS E-M1 Mk2 M.ZUIKO ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14, f5.6 1/350 ISO1250
