舞岡公園を歩く>2024年春>田植えと虫たち
ヒゲナガヤチバエ

 田植えが終わると、待ってましたとばかりにイネ好きの虫たちが何処からともなく集まって来る。
・その代表格がヒゲナガヤチバエ。ヤチ(谷地)の名前の通り、湿地をこよなく愛するハエだ。頭を下にしてとまり、じっと水底を眺めている。こういう姿勢でいることが多い。何を食べて生きているのか分らないが、とにかく田んぼが好きなのだ。
・・イネの葉っぱが大好物のイネミズゾウムシ。日本ではオスが確認されておらず、所謂単為生殖。つまりマリア様と同じ処女懐胎。小さい身体ながら水泳が得意で、水中にもぐって産卵する。1976年頃、アメリカ西海岸から船に隠れて密入国してきたと言う侵略的外来種だ。彼らにとって田植えはテーブルに御馳走を並べてくれたようなもの。さっそく葉っぱには、かじった跡が見られる。
・・・キクヅキコモリグモだろうか。水に浮くことが出来る。アメンボみたいにスイスイと軽やかに走るのではなく、ものすごい勢いで水面を爆走する。イネミズゾウムシなどを捕食してくれる益虫である。
 季節の移ろいとともに色んないきものが登場する、先が楽しみな田んぼ劇場の開幕である。

24/5/24 8:28 OM SYSTEM OM-1, M.ZUIKO ED 300mm F4 IS PRO with MC-14, f5.6 1/400 IS0400

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イネミズゾウムシ
キクヅキコモリグモ