早くも出会ったジンガサハムシ。スケスケルックでその肢体がまる見えである。まるでジュラ紀に琥珀の中に閉じ込められた虫が一億年の眠りから覚め、琥珀を背負って歩き出したかのようだ。表面を念入りにバフ研磨された琥珀は、暖かい日差しを浴びて、背の隆起した部分の一点がレーザーのように赤く輝いていた。おかげで茂った雑草の上を散歩しているこの小さな虫を、容易に発見することが出来た。近頃、南の国から同類で、似ているがあまり美しくない、大形で繁殖力の強いヨツモンカメノコハムシがやってきて、この公園でも急速にその数を増している。生息域を脅かす外来種の実効支配に、この美しい歩く琥珀の行く末が心配である。
ここのところ良い天気が続いているが、最近、気象庁は今後「快晴」という表現は使用しないと宣言した。快晴って詩情あふれる良い言葉だと思うけど。残念。
24/4/14 10:08 OM SYSTEM OM-1, M.ZUIKO 60mm F2.8 MACRO, f16 1/60 IS0250 w/Flash