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キジ

 ここのところ雨がシトシト、雪がチラチラ、寒くて暗い日が続いていた。今朝は夜明け前にようやく雨は上がったものの、家を出るのを躊躇するくらい、ぶ厚い陰鬱な雲が垂れこめていた。でもこんな時こそ良い出会いがあるものだ、と淡い期待を胸に家を出る。
 行く手に期待を上回るサプライスが待っていた。最近キジがいるらしいと、風の噂には聞いていたけれど、まさかお目にかかれるとは思わなかった。キジに会ったとたんに、身も心も桃太郎みたいに明るく元気になった。童話の中のキジは勇気の象徴だ。金屏風から飛び出して来たかのような、その鮮やかな色合いと紋様は唯一無二。さすが日本の国鳥に選定されるだけの美しさと品格がある。これほど端正な鳥って他にいるだろうか。動物園の人気者、孔雀(インドの国鳥)なんて全く問題にならない。
 それにしても一体どこからどうやって、何のためにここに来たのだろう。こうなったらケン、ケーンと言うあの精悍な鳴き声が聞きたくなった。一度でいいから鳴いてくれないかなぁ。鳴いたら、きびだんごをひとつやりましょう。

上の写真データ:25/3/6 9:13 OM SYSTEM OM-1, M.ZUIKO ED 300mm F5.6 IS PRO with MC-14, f5.6 1/200 IS0250

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