このどこでもよく見かけるトンボは赤トンボでもシオカラトンボでもなく、ウスバキトンボと言う。小枝などに止まって休むことはめったにない。
そもそもトンボは昆虫の中でも長距離飛行が得意とされているが、このウスバキトンボは、春に遠く南の国から海を渡って九州に上陸し、その後日本列島を北上するという長距離飛行のチャンピオンだ。
トンボにも縄張りがあるのか、たんぼのあぜ道上空にホバリングして、餌を捕るわけでもなく、ただひたすらシオカラトンボと空中戦を演じていた。かなりすばしこい動きを見せる。体は小さいが、長距離性能だけでなく戦闘能力も高いものを持っているようだ。体重は軽く、翼面積も普通のトンボより広いようだから、軽戦闘機、まるでゼロ戦だ。シオカラトンボも、ヤンマだって、いつまでも飛び続けるこのタフなトンボにはきっとかなわないだろう。
2009/7/19 08:14 Nikon D3 with SIGMA 120-400mm F4.5-5.6, F5.6 1/1250 ISO1600
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