連日の猛暑に疲れたのか、速度を落とし、ふらふらと高度を下げ、一本細長く伸びた葉の先っちょを口にくわえた。翅をたたみ、数回足の屈伸運動をしたかと思うと、やがて死んだように動きを止め、そよぐ風に身をまかせた。葉はやさしく上下に揺れた。
何を思い出したか、それから２分も経たないうちに覚醒し、おっとり刀で飛び立つと、蛇行しながら上昇してたちまち白い陽ざしの中に消えて行った。
どんな夢を見ていたのだろう。多忙な働き者にとって貴重な、つかの間のうたた寝だった。
21/8/5 8:31 OLYMPUS E-M1 Mk2, M.ZUIKO ED 300mm F4.0 IS PRO with MC-14, f5.6 1/125 ISO2000
