暑さがほんの少し遠退いた雨上がりの朝、雑草に勢いがある広場は虫たちの天国だった。足を踏み入れると色々な蛾が飛びたった。時々ヒラヒラ舞うトモエガの、巴の紋付の赤い裏地が見えた。
ところで、池のほとりの例のチャイロスズメバチの帝国が勢力を増している。近くに寄ると威嚇するように羽音が聞こえてくる。巣の中には少なくとも数十匹の働き蜂がいるだろう。いや百匹いるかも知れない。巣を撮ろうとカメラを構えたら、二匹がスクランブル発進し、私のまわりをしばらく偵察飛行した。これ以上巣に近づくな、と言う無言の最後通牒かも知れない。いつ刺されてもおかしくない状況である。撮影はやめた。もう近づかない方がよいと思った。
上の写真データ:24/8/23 8:05 OM SYSTEM OM-1, M.ZUIKO ED 300mm F4 IS PRO with MC-14, f16 1/80 IS04000