スエヒロタケは別に珍しいキノコではないが、その形にバリエーションがあり興味深い。その名の通り扇形の物もあれば円形のもある。その縁はギザギザになっていたり、なめらかに弧を描いていたり。本日出会ったのは、いままで見たことのないタイプだった。自転車の車輪のスポークのように中心から放射状に広がるひだ。そのひだの円周のタイヤの部分には、ホワイトミンクのようなファー(fur)が生えていた。ひだは普通のキノコとは逆に天を向いており、軸はなく、傘が直接木に付着している。つまりシイタケの軸を切り落として、ひだのある方を上にして置いた感じ。大きさはせいぜい直径2センチ程度と小さいけれど、ミンクのファーが高級感を醸し出している。
調べていてわかったのだが、スエヒロタケはその胞子を吸い込んだりすると肺炎を起こすことが稀にあるらしい。肺のなかにスエヒロタケが生えるという。なんともマタンゴのような恐ろしい話だ。きょう長い間スエヒロタケと付き合っていたのが悔やまれる。
今、ゴホンと、ひとつ咳が出た。
↑Exif: 25/10/14 7:59 OLYMPUS TG-6, f4.9 1/100 ISO100 18mm w/Flash